スタッフブログ・GTPセブ学生サポートメンバー・合田翼「僕の一歩が、誰かの一歩になるまで」
こんにちは、大学3年生の合田翼です!
GTPには13期の参加者として参加し、セブ島で小学4年生を対象に図工と算数の授業を行いました。現在はサポートメンバーとして、参加者のみなさんを支える立場で活動しています!

1.GTPに参加したきっかけ
もともと海外や教育に興味があって、大学生活で何か挑戦したいと思っていた時にGTPを知りました。最初は「海外で英語で授業なんて本当にできるのかな」と不安もありましたが、それ以上に、海外の子どもたちと実際に関わり、自分で考えた授業を届けられることにワクワクしました。
特に、普段日本で生活しているだけでは出会えない子どもたちと一緒に過ごしたり、自分が考えた授業に子どもたちがどんな反応をしてくれるのかを想像したりすることがとても楽しみでした。また、英語でのコミュニケーションにも不安はありましたが、「自分の英語はどこまで伝わるんだろう」「言葉が違ってもどうしたら気持ちを伝えられるんだろう」と、普段とは違う環境だからこそできる経験にも期待していました。そうした「やってみたい!」という気持ちが不安を上回り、参加を決めました。
2.プログラムに参加してみて
実際に参加して一番印象に残っているのは、子どもたちの自己表現の豊かさです。初回授業では、「自分の大切なもの」をテーマに、自分にとって大切な人やものを絵に描いてもらいました。授業を考えている段階では、「自分の大切なもの」と言われても、子どもたちは何を描けばいいのか迷ってしまうのではないかと考えていました。特に、最初から自由に描いてもらうことは難しいと思い、授業の中で自分自身が書いた見本など、いくつか例を紹介しながら、自分のことを振り返って描いてもらえるように工夫しました。
実際に授業を始めてみると、最初は少し考え込む子もいましたが、描き始めると、それぞれが自分にとって大切なものを思い思いに表現していました。特に印象的だったのは、家族や友達を描く子が多かったことです。同じ「大切なもの」というテーマでも、描く人や絵の表し方が一人ひとり違っていて、子どもたちが自分の思いを素直に表現している姿を見ることができました。自分が想像していた以上に、「自分にとって大切なもの」をしっかりと考え、それを絵として表現してくれたことに驚きました。言葉で詳しく説明することが難しい子でも、絵を見ると「この子にとって家族が大切なんだ」「友達との時間を大切にしているんだ」と、その子なりの思いが伝わってくることもありました。

その中でも特に印象に残っているのが、スマイルマークを描いていた子です。自分の絵とは別で、スマイルマークを書いていたので気になり、「どうしてスマイルマークを描いたの?」と聞いてみると、「笑顔で過ごすことが大事だから」「笑顔で過ごしたいから」と教えてくれました。授業を考えていたときには、「大切なもの」と聞けば、家族や友達、好きなものなど、具体的な人や物を描く子が多いのではないかと想像していました。だからこそ、「笑顔で過ごすこと」という目に見えないものを一つの大切なものとして表現していたことが、とても印象的でした。
その子の言葉を聞いたとき、子どもならではの無邪気さを感じると同時に、「毎日を笑顔で過ごしたい」という考え方は、年齢に関係なく大切なことだなと改めて感じました。難しく考えすぎず、自分にとって大切なことを素直に表現する姿を見て、僕自身もその考え方に共感しました。
授業をする前は、子どもたちがどんなものを描くのかをある程度想像していましたが、実際には自分の予想を超えた表現がたくさんありました。この経験を通して、子どもたちは大人が思っている以上に、それぞれの考えや価値観を持っていることを実感しました。そして、子どもたちの「こうしたい」「これが大切」という気持ちを決めつけず、自由に表現できる場をつくることの大切さも学びました。
また、算数の授業でも、子どもたちが間違いを恐れずにどんどん発言してくれる姿がとても印象に残っています。日本で子どもたちと関わる中では、答えに自信がなかったり、間違えることを気にしたりして、分かっていても発言をためらう子もいるという印象がありました。そのため、セブの子どもたちが、正解かどうかを気にしすぎることなく、「分かった!」「こうだと思う!」と積極的に手を挙げて発言する姿には驚きました。もちろん、すべての子どもに当てはまるわけではないですが、こうした違いを実際に目の前で感じられたことは、自分にとって大きな経験でした。日本では「間違えないこと」を意識してしまう場面もある一方で、セブの子どもたちの姿から、まず自分の考えを伝えてみることの大切さを改めて感じました。

子どもたちの姿を見て、「正解を言うこと」だけではなく、「自分の考えを伝えてみること」そのものに価値があるのだと気づかされた経験でした。
3.サポートメンバーとして関わり続けている理由
僕が参加後もサポメンとしてGTPに関わり続けている理由は、このプログラムを通して、自分の価値観が大きく変わったからです。
参加する前の僕は、新しいことに興味はあっても、「自分にできるかどうか」を考えてから行動することが多かったと思います。特に、失敗することや周りに迷惑をかけることを考えると、やってみたいと思っても一歩踏み出せないことがありました。そんな自分にとって、GTPへの参加自体が大きな挑戦でした。海外に行くことはもちろん、英語を使って現地の子どもたちに授業をすること、自分たちで授業の内容を一から考えることなど、これまで経験したことのないことばかりでした。参加前は「英語でちゃんと伝えられるのか」「子どもたちに楽しんでもらえる授業をつくれるのか」と不安もありました。それでも、実際に準備をして、同じグループの仲間と何度も授業について考え、最後には自分の授業を子どもたちに届けることができました。
もちろん、すべてが思い通りにいったわけではありません。例えば図工の授業では、「自分の大切なもの」を自由に描いてもらおうと考えていましたが、実際にやってみると、最初は「何を描けばいいの?」と迷ってしまう子もいました。自分たちにとっては自由に描けることが良いと思っていても、子どもたちにとっては、自由だからこそ難しいこともあるのだと気づきました。また、算数の授業でも、子どもたちによって理解のスピードが違うため、全員に同じ説明をするだけでは十分ではありませんでした。「みんなに分かりやすく伝えたい」と思って準備していても、実際に授業をしてみると、一人ひとりに合わせて説明の仕方を変える必要があることを実感しました。

こうした経験を通して、「もっとこうすればよかった」と思うことはたくさんありました。でも、そこで感じたのは「できなかったからやらなければよかった」ではなく、「実際にやってみたからこそ、子どもたちの反応を見て初めて分かったことがある」ということでした。授業をする前にどれだけ考えて準備しても、実際に子どもたちと向き合ってみなければ分からないことがあります。だからこそ、失敗や反省も含めて挑戦することに意味があるのだと思うようになりました。
この経験から、何かに挑戦するときに、最初から「自分にできるか」を考えすぎるのではなく、まず一歩踏み出してみることが大切だと感じるようになりました。挑戦したからこそ、失敗や反省も含めて新しい発見があり、自分自身の成長にもつながるのだと思います。
だからこそ、次は自分が挑戦しようとしている人を支える側としてGTPに関わりたいと思い、サポメンになりました。元参加者だったからこそ分かる「本当にこれで大丈夫かな」という不安や、授業づくりで悩む気持ちもあります。だからこそ、参加者が安心して相談できる存在になりたいと思っています。一方で、サポメンになった自分も、参加者のみなさんからたくさんの刺激をもらっています。いろいろな人の授業プランや考えを聞くことで、「そんな考え方があるんだ」と気づくことも多く、自分自身にとっても新しい学びになっています。
GTPで自分が一歩踏み出せたように、今度は誰かが一歩踏み出すきっかけをつくったり、その挑戦を後押ししたりできる人になりたい。そんな思いが、僕がサポメンとして関わり続けている理由です。

4.サポートメンバーの活動を通して

サポメンになって改めて感じたのは、「支える側もすごく成長できる」ということです。約半年間、参加者のみなさんをサポートする中で、僕が特に大切にしていたのは、「その人が自分で考えて、自分なりの答えを見つけられるようにすること」です。自分自身が参加者だったとき、授業づくりで悩んだり、「これで本当に大丈夫かな」と不安になったりした経験がありました。だからこそ、参加者から相談を受けたときには、すぐに「こうした方がいい」と考えを言うのではなく、まずはその人が何に悩んでいるのかを聞くことを意識していました。
例えば、授業について相談されたときも、「この方法がいいんじゃない?」と伝えるのではなく、「何を子どもたちに伝えたい?」「子どもたちにはどんな反応をしてほしい?」と問いかけながら、一緒に考えるようにしていました。ところが、これが思っていた以上に難しかったです。相談を受けたときに、自分の中にある答えをすぐに伝えた方が相手のためになるのではないかと思うこともありました。また、相手が悩んでいる姿を見ると、「自分が力になってあげたい!」と思うこともありました。でも、サポートする側が答えを決めて強要してしまうと、その人自身が考えたり、試行錯誤したりする機会を奪ってしまうと思いました。そのため、「助けたいけど、あえてすぐに自分の考えを言わない」ということを意識するようになりました。
また、参加者一人ひとりが真剣に授業を考える姿を見て、自分が参加者だった頃のことを思い出しました。同じテーマでも、人によって考える授業や子どもたちへの向き合い方が全く違っていて、「こんな授業の考え方もあるんだ」と新しい発見もたくさんありました。その中で、サポメンは「教える側」ではなく、参加者と一緒に学びながら活動をつくっていく存在なのだと感じるようになりました。約半年を振り返ると、参加者を支えるために活動していたはずが、実際には参加者の考えや挑戦する姿から、自分自身もたくさんのことを学ばせてもらいました。
「どうしたら相手の力になれるのか」を考え続けた半年間だったからこそ、相手のために動くことと、参加者自身の力を信じて見守ること、その両方が大切なのだと学ぶことができました。

5.私にとってのGTPの価値
僕が考えるGTPの価値は、「海外で授業をすること」だけではありません。もちろん、海外で現地の子どもたちに授業をするという経験そのものにも大きな価値があります。でも、僕が一番価値を感じているのは、その経験の中で悩み、挑戦し、自分自身の考え方が変わっていく過程にあると思います。
参加者だった頃、僕自身もたくさん悩みました。特に大きかったのは、英語を使って子どもたちに授業をすることです。日本語であれば伝えられることでも、英語になると自分の伝えたいことをうまく表現できないことがあります。「ちゃんと子どもたちに伝わるかな」と不安に思いながら、どうすれば分かりやすく伝えられるのかを仲間と考えました。授業づくりでも、実際に子どもたちと関わるまでは分からないことがたくさんありました。それでも、そこで「自分には無理だ」と諦めるのではなく、どうすれば子どもたちに伝わるのかを考え、仲間と相談しながら授業をつくり直していきました。自分にとっては、これまで経験したことのない環境に飛び込み、英語で授業をすること自体が大きな挑戦でした。
そして、今度はサポメンとして活動する中でも、違う形の悩みや挑戦がありました。参加者から授業について相談を受けたとき、「自分が考えを教えた方が早いのではないか」と思うことがありました。でも、それでは参加者自身が考える機会を奪ってしまうかもしれません。どこまでアドバイスをして、どこから先は本人に任せるのか。その距離感には、今でも難しさを感じます。だからこそ、すぐに答えを教えるのではなく、「何を子どもたちに伝えたいのか」「どんな授業にしたいのか」を一緒に考えることを意識してきました。参加者が自分なりの答えを見つけて、「これでやってみたい」と思えるところまでサポートすることが、僕にとっての挑戦でもありました。

こうした経験を通して、GTPには「正解を教えてもらう場所」ではなく、悩みながら自分なりの答えを探し、挑戦することができる場所という価値があると感じています。また、サポメンも参加者も、お互いから学ぶことにとても貪欲で、どんな意見や挑戦もまず受け入れてくれる人が多いこともGTPの魅力だと思います。自分の考えを否定されるのではなく、まず受け止めてもらえるからこそ、「やってみよう」と思える。僕自身も、その環境があったからこそ一歩踏み出すことができました。
だから僕にとってGTPの価値は、海外という「場所」だけにあるのではなく、人との出会いの中で悩み、挑戦し、そこから新しい自分に出会えることにあります。授業が成功したかどうかだけではなく、うまくいかなかったことや、悩んだ時間、勇気を出して挑戦した経験も含めて、自分自身の成長につながっていく。それこそが、僕が考えるGTPの大きな価値です。

6.GTP in Cebuへの参加を迷っているあなたへ
参加前は、僕もすごく不安でした。英語にも自信がなかったですし、「本当に授業ができるのかな」と何度も思いました。でも、実際に参加してみると、不安以上に得られるものが本当にたくさんありました。今でも「あの時挑戦してよかった」と心から思っています。少しでも興味があるなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。
GTPは、そんな最初の一歩を踏み出すにはもってこいのプログラムです。きっと、帰ってきた時には参加する前とは違う自分に出会えると思いますよ!


