GTPセブ参加者体験談・米本莉乃・大学2年生「学び続けるきっかけに」
こんにちは。九州ルーテル学院大学3年の米本 莉乃(よねもと りの)です。参加時は、大学2年生でした。普段は児童教育専攻というところで初等教育と特別支援教育について勉強をしています。現地では小学5年生の算数を担当しました。

1、GTPへの参加を決めた理由
大学2年生の夏あたり、大学生活の中で力を入れていたサークルを辞めたことをきっかけに、「私には今何もないんだ。」と感じる時期がありました。この経験を生かして、「せっかくだから挑戦してみたいと思っていたことに本気で向き合ってみよう!」と、昔から興味があった海外ボランティアや海外教育に触れ、学ぶことができる機会を探していた時、GTPを見つけました。
「海外で教育実習をしよう!」という文字を目にしたときには、それはもう運命を感じました。
しかし、すぐに参加を決めることができたわけではなく、「まず、パスポート持ってないけれど大丈夫かな。」「一度近場の海外に旅行に行ってみてからの方が良いかもしれないな。」と、初海外に対する悩みも募り、ギリギリまで悩んでいました。ですが、3年生に上がったら実習が始まったり、教員採用試験も視野に入り始めたりすることを考えると、「やっぱり行くしかないな!」という感じで、最後は前向きに参加を決めました。


2、実際に参加してみて
① 現地で特に悩んだこと
学校訪問初日の担任の先生との打ち合わせで、私は英語をほとんど聞き取ることができず、大きな焦りの中で学校訪問が始まりました。周りのメンバーの中には「先生方と仲良くなれた!」と言っている人もいて、「この10日間もうダメだ」と落ち込んでしまいました。
さらに、私は普段から悩みや困りごとを人に相談することが苦手で、そのことが授業準備にまで影響してしまいました。
最初の自由授業では、日本のゆるキャラについて紹介し、子どもたちに、セブのゆるキャラを作ってもらうという授業を行いました。日本で準備してきたスライドが子どもたちには分かりづらく、ゆるキャラの概念も伝わりにくかったように感じました。また、担当させていただいた算数の授業では、担任の先生が実際に作成された指導案がすべて英語で書かれており、内容を理解するだけでも時間がかかり、授業の計画がなかなか進まない状況でした。
② 悩みにどう立ち向かったか
英語が聞き取れず不安だった私に、現地の先生方やサポーターの皆さん、そして一緒に参加した仲間たちが、どんなときも「何か手伝うことある?」と声をかけてくれました。自分の作業があるときや作業時間外でも優しく手を差し伸べてくれる姿に、少しずつ「一人で抱え込まなくていいんだ」と思えるようになりました。
算数の授業づくりでは、勇気を出してたくさん現地のサポーターやサポートメンバーに相談しました。すると、過去の実体験やセブ島の子どもたちが好きそうなものを踏まえたアドバイスをたくさんいただくことができ、授業の形を作っていくことができました。製作物に取り掛かる段階では、周りの仲間たちとも協力し合いながら、夜遅くまで一緒に授業づくりを進めました。「いつ終わるんだろう」と言いながら同じ部屋に集まって作業した時間は、今では大切な思い出です。
③チャレンジする中で感じたこと
GTPでは、多くの人の優しさに何度も救われました。英語が苦手でも、自分にできることを精一杯やれば、子どもたちと楽しい時間をつくることができると気づき、前向きな気持ちを取り戻すことができました。
また、こんなにも何かに一生懸命になって取り組んだのは初めてで、だからこそ悩み、考え、時には落ち込みながらも、楽しいことも悔しいことも仲間と一緒に乗り越えることができたのだと感じています。この経験は、私にとって大きな成長につながるものになりました。


3、GTPを終えてからの取り組み
現在は、早期選考としてチャレンジする教員採用試験の勉強と、秋ごろから始まる教育実習に向けて準備に力を入れています。正直に言うと、「きついな」と思うこともたくさんあります。ですが、私の今を支えてくれているのは、やはりGTPでの思い出です。
GTPで出会った仲間たちや、現地でお世話になった方、子どもたちの姿を思い出すだけで、私には頑張りたい理由と目的があるということを改めて実感することができます。
私は現在、特別支援学校の教師を目指し、インクルーシブ教育や最新技術を使った特別支援教育の在り方、グローバルな特別支援教育と共生社会の実現に向けた環境づくりについてこれからさらに研究を深めていきたいと考えています。今回のGTPでは、自分の担当するクラスだけでなく、特別支援学級の方へも訪問させていただき、お話を伺うことができました。現地の特別支援教育は、日本と異なる部分もあり、さらに視野を広げることができる良い機会となりました。
これからも自分がより深い知識と広い視野を持って、特別支援教育に携わることができるように、身近なところから、今回のように海外での教育形態まで学びを続けていきたいと思います。

4、次への一歩
私はこれからの生活で、以下の3つを大切にできる自分でありたいと感じています。
① 感謝の気持ちを忘れない人でありたい
私は普段から「ありがとう」という言葉と感謝の気持ちを大切にしてきましたが、GTPでの経験を通して、その思いはさらに強くなりました。授業準備だけでなく、生活のあらゆる場面で多くの方に支えていただき、今もその温かさが私の背中を押してくれています。だからこそ、これからも周囲の人への感謝を忘れずに行動できる人でありたいと感じています。
② 学び続ける姿勢を持ち続けたい
将来教師になったとき、子どもたちに「学び続ける大人の姿」を見せたいという思いがあります。これまでは大学の中での学修が中心でしたが、GTPに参加して、外の世界に触れ、自分の興味に基づいて学ぶことがこんなにも楽しいのだと実感しました。新しいことを知る喜びを忘れず、これからも学びを止めずに成長し続けたいと思っています。
③ 自分の挑戦も、誰かの挑戦も応援できる人になりたい
GTPは、これまでの人生で最も印象に残る挑戦でした。参加を迷ったり、周囲の流れに飲まれそうになったりすることもありましたが、挑戦をやり遂げた今、自分に対する自信と誇りが生まれました。この経験を通して、挑戦することの価値を強く感じています。これからは自分自身の挑戦を続けると同時に、身近な人のチャレンジを心から応援できる存在でありたいと思います。


5、新しいチャレンジに迷っているあなたへ
私はお笑い芸人の令和ロマンの高比良くるまさんが漫才の中で言われていた「やらない後悔より、やって大成功!」という言葉が大好きで、自分の中でも大切にしています。
迷うこと、大丈夫かと心配すること、疑いや様々な可能性を考えることはとても重要なことだと思います。ですが、挑戦をしてみて後悔するかどうかすら、私たちには何も分かりません。そうであるならば、「大成功を目指す!」という気持ちで前向きにとらえていくと良いのではないかと思います。
何もわからない世界に飛び込むからこそ、学べることはたくさんあると思います。GTPを通して新しいチャレンジをする仲間が増えてくれるとうれしいです。



