GTPセブ参加者体験談 深澤ゆず 大学2年生〜「My biggest challenge in my life」〜
東京学芸大学教育学部2年の深澤ゆずです。大学では、英語教育について学んだり、教育のことについて幅広く学んだりと、どっぷり教育について学べる環境で過ごしています。小中高バスケ部だったのでたまにサークルでバスケをしたり、友達と遊んだり、自由気ままに生活しています。
1、なぜGTPへの参加を決めたのですか
私が、まず始めにこのプログラムを見つけたのは、インスタのおすすめからでした。実際、夏休みどこか海外に行きたいなーとぼんやり考えて、ネットで検索をかけたり調べたりしていたので、その中の1つとしておすすめにでてきたものが、この、GTPでした。初めに飛び込んできたのは「フィリピンで教育実習」という文字。そこに一気に惹かれた私は、吸い込まれるようにGTPのサイトを見ました。そこから、私が参加を決めたのは、説明会に参加し、プログラムの活動の動画を見て直観的に「楽しそう!行きたい!」と思ったこと、「挑戦」という文字がずっと引っかかっていたことが理由です。
更に、英語を使う環境に飛び込みたかった、という理由もあります。大学に入ってから減少した英語を勉強する時間、使う時間。それに焦りを感じ、英語を使わなければならない環境に飛び込んでみたかったこと、たった10日間の海外で英語力が急に向上することはなくとも、英語を勉強するこれからのモチベーションに繋がればいいなと思って参加しました。
私の10日間の目標
GTPでは、事前に探究目標を設定し、それを核に10日間過ごします。みんなでそれについて振り返る機会が沢山あり、今でもみんなの目標言えるくらいです(笑)私の目標は、受け身でなく能動的に行動する!でした。設定理由は、自分の意思が弱く他の人に流されがちなこと、自分のことを人に開示するのが苦手なことから、自分がしたいことややりたいことを素直に表現し、積極的に行動する10日間にしたい、そしてそれをこれからに繋げたいと思ったからです。
2、実際に参加してみてどうでしたか?
まず、想像を超えるチャレンジングな経験の数々が私を待ち受けていました。
また日本でも教育実習をしたことがなかった自分が、子どもたちの前で授業をすること、日本語でのコミュニケーションが不可能な相手(子どもたち)にどのような方法で意思疎通を図り英語で授業をするか、予想していなかった子どもたちの動きに臨機応変に対応すること、全てが自分にとって挑戦であったと思うし、その挑戦を成し遂げたことで得られたかけがえのない経験がありました。
授業実践
私は、フィリピンの小学校で4年生を担当し、そこで計3回の授業を行いました。
1回目は日本文化に関連して折り紙の授業をしました。授業が終わったあとの最初の感想は「子どもたちがパワフルすぎる!!」です。折り紙は座ってするもの、という固定概念があった私は、折り紙の折り方の説明をしながら一緒に折っていく時間、私のところまできて「見て!」「こんな感じ?」「できた!」と次々にやってくる子どもたちのパワーに圧倒されてしまいました。そんな1回目の授業ですが、結果的によかったなと思えることもありました。私達が実習で行った学校では、1教室1つモニターがありました。しかし作ってきたパワーポイントをモニターに映すことができず、自分のパソコンでスライドを直接見せたことで、子どもたちとの距離が物理的にも精神的にも近づき、子どもたちのリアクションを直接感じることが出来ました。正直、モニターが使えないとなったときは、1回目ということもあり不安でたまらなかったのですが、結果的にトラブルが好転し、臨機応変に対応し、ベターな方法を探していく重要性を感じた1回目の授業でした。
2回目は英語の授業をしました。テーマは現地の担任の先生から事前に伝えていただいていた「可算名詞と不可算名詞」です。英語ネイティブでない私にとって、このテーマは最後まで自信をもって授業できたと言い切ることはできないのですが、自分が出来る最大限の授業が出来たと思っています。この授業では、可算名詞と不可算名詞についてカードゲームを使って勉強することにしました。ペアになり、1人1枚カードを出し、そのカードに書かれてある名詞で勝ち負けを決めます。1回目の授業同様子どもたちは立ち上がり歩き回り自由にカードゲームをし、なかなか指示が通らない状況になってしまい、自分の認識の甘さを悔やみました。また、子どもたちは本当に楽しそうにカードゲームをしていたのですが、熱中しすぎて喧嘩をしてしまう子がいるなど、授業って難しい!と一番感じたのが2回目でした。
3回目も英語の授業をしました。テーマは「動詞」です。この授業では、動詞を使って文を作って、それに併せた絵を描くグループ活動を取り入れることに試みました。グループを作る際、なかなかグループを作れず、1人になってしまう子が何人かいました。そのような子がいることは、あまり想定していなかったのですが、その子たち同士でグループを作ってもらったり、1人でいる子には、「一緒に考えよう」と声をかけたり、臨機応変に行動し、子どもたちの行動に受け身ではなく自分から手立てを考えら、それを実行できた瞬間だったなと思います。
計3回の授業で、1回1回の授業の中に自分がやってみようと思った、逃げではない自分にとっては挑戦である活動を取り入れたこと、そしてそれを自分1人で成し遂げたことは、私にとって自信に繋がりました。そして、その自信は、日本に帰国してからも、何かに迷ったとき、勇気が必要なときに、自分を支える材料の1つになっています。
現地の人々との出会い
また、様々な人たちとの出会いも印象深く残っています。
10日間ホステルに泊まっていたのですが、フィリピン人家族と一緒に泊まっていた3日間ほどで、交流を深めることができました。フィリピンの人たちは、とても陽気ですごく暖かい性格の方が多く、それを強く実感する機会でした。彼らがダンスを踊って見せてくれたり、写真撮ろう!と言ってくれたりする姿を見て、自分の探究目標のヒントが少しもらえたような気がしました。他人の意思を尊重することはもちろん大切だけれども、してばかりではなく、自分の意思や自分そのものを相手に伝えることは、他人とのコミュニケーションを尊重し、それはつまり他人を尊重することに繋がるのかなと考えるきっかけになりました。
学校で特別支援学級にいる子たちと話したり、街中で物乞いをしてくる子を見かけたりしました。その子たちを可哀そうと決めつけるのは簡単だけれど、それでいいのか、その子にはその子の人生があってその人生は続いていくこと、など色々な考えがぐるぐるして、正直まだ答えは出ていません。ただ、ありきたりかもしれないけれど、自分がこれから携わろうとしている教育は、とても大切なことなのではないかな、と身をもって実感する、忘れられない経験になりました。
3、GTPを終えて、これからどうしていきたいですか
英語の勉強
英語を使いたい!英語勉強のモチベーションを上げたい!ということが参加理由の1つ。実際、フィリピンに行き、英語がうまく伝わらないもどかしさ、逆に英語が伝わる嬉しさ、どちらの気持ちも経験しました。また、英語がペラペラなGTPメンバーに刺激ももらいました。帰国後、自分の英語力をもっと高めたい!と強く思いました。アイエルツを受けたり、大学のチューター制度に登録して留学生と話したり…。色々動き始めましたが、英語の勉強に終わりはないと思うので、これからも挑戦を続けていきたいです。
日記をつける
活動中、沢山振り返りをする機会があり、自覚はしていたのですが実感したのは、「言語化苦手!」ということ。自分が感じたこと考えたことを文字にすることで、言語化を得意にすること、ありふれた何でもない1日を人生の中でたった1度の意味のある1日にしていきたいです。
国内外様々な場所に行く・・・フィリピンで見た沢山の景色、今まで感じたことのなかった感情。GTPがインスタのおすすめに出てこなかったら・・・勇気を出して参加していなかったら・・・これらの景色や感情に出会えていなかったら、と考えると、今回の挑戦がいかに大きく、自分の中で有意義であったと感じます。そして、これからの人生で、もっともっと沢山の場所に行き、色んな人と出会い、自分の世界を広げていきたいと心から思います。
最後に
このGTPに参加したことは、紛れもなく「My biggest challenge in my life」であり、その意味を込めてこのタイトルをつけさせていただきました。しかし、もう1つの意味として、今後更なる挑戦を重ね、「My biggest challenge in my life」を更新していきたいという思い・自戒も込めたタイトルです。10日間で感じた挑戦することの楽しさ・挑戦した後に見える素敵な景色を忘れず、これからも挑戦し続けられる人でありたいです。