読書好きな大学生を増やしたい! vol.4 ~そろそろ、部活のこれからを話しませんか~
こんにちは。GTPブログ担当工藤(通称:たけ)です。今回は読書企画第4弾です。
今回のテーマは
部活
です。
「部活」と聞いて、あなたはどのようなイメージを持つでしょうか?
随分と昔の話になりますが、当時の私の高校生時代を脳内メーカーで表現してみますと、以下のような感じになっていたのではないかと思われます。
部活部活部活女子部活部活焼肉部活
部活女子女子部活女子女子女子部活
部活部活女子部活女子勉強部活部活
部活寝寝女子部活部活部活学園祭女
女子遊園地部活少年ジャンプ部活部
勉強女子部活部活部活焼肉部活部活
まあ、こんな感じでしょうね。
男子高校生の脳内なんて、大なり小なり、今も昔も所詮こんなもんだと思います。
部活やって、部活やって、汗かいて。
帰り道には女の子の話で盛り上がる。
家帰って、食べて寝て。
いわゆる、
青春
ってやつですね。
当時流行っていた音楽を聞くと、今でもフワッとタイムスリップできるから不思議です。
青春の中心には常に「部活」がありました。
さて、
近年このようなことも言われています。
ブラック部活
です。
「ブラック部活」とは、無理やり、強制的にハードな練習を強いられる生徒側を指すこともあれば、顧問として部活動の指導にあたる先生の労働環境を指すこともあるようです。
このブログでは、これから中学校や高校の先生を目指す方も多く読まれていると思います。部活動は教員の仕事上、切っても切れない問題なのではないかと思います。
生徒も先生も、サポートする親も含め、
一体どうしたら、
部活動の「最適解」を見出せるのか
が、今後の部活動の未来を握っていると思います。
今回、本の紹介をしてくれるのは、大阪体育大学4回生の橋本快生(はしもと かい)さんです。橋本さんは小学校3年生の時からバスケットボールを始め、大学生の途中まで、小、中、高、大とそれぞれのステージで部活動を経験されていた人です。
ですので、部活に対する思いは人一倍です。
この記事を読んで、今一度、「部活」を再考して頂けたら幸いです。
是非、最後までお付き合いください!!
1)自己紹介
こんにちは!!初めまして!
橋本快生です!
よろしくお願いします!
かなり長文になってしまいましたが、是非読んでいってくださいー!!
名前:橋本 快生
年齢:21歳
学校:大阪体育大学
趣味:読書・バスケットボール・フルート
2)海外教育活動にハマる
大学2回生の時に海外の教育活動にハマり出しました。
そのころのぼくは体育会の部活に所属していたのですが、練習に行くのが嫌で嫌で仕方がなかったんです。笑
そこで考え付いたのが、海外ボランティアに行こう!
発展途上国で教育ボランティアに行くって言えば、練習を休めるのではないか!と思いついたわけです。今でも名案だったと思います。笑
そこからは、カンボジアで運動会を企画する活動に参加して初めての海外について知り、さらに知りたい、行ってみたいという感情が湧き出ていた時に友達からの誘いでこのGTPに参加しました。
気がつけば、12年間続けていたバスケットボールを辞めて、どっぷりとはまってしまいました。
今では来年度に世界一周を計画しています。
部活動から逃げたとも思われるかもしれませんが、その逃げ道が今では自分の主軸になっています。
3)なぜ読書にはまったのか。
それは、アウトプットをする機会が増えたからです!
GTPでは、活動後でも繋がりが強く、日本でもディスカッションする場面が多いです。その時に読書で学んだことを実際に誰かに話すと、物知りな気分になって気持ちがいい。笑
そして誰かに話すことで自分のものになって、自分の武器になる。(気がする)
他人様が人生をかけて調べてくれたデータや考えをたった200~300ページにまとめてくれているなんて感謝しかありません。
今回は日本特有の教育文化の一つ『部活動』の現状や問題点についてデータを用いて書かれているこの本を紹介したいなと思います!
まず、はじめに注意してもらいたいことが一点!!
部活のことを嫌いにならないで!
確かに、知れば知るほど、部活動ってなんで成り立ってるのか不思議なくらい曖昧な制度なんですね。そして悪い点に注目しがちですが、実際に得られてよかったものって大きいのではないでしょうか?
自分が頑張ってきた部活動や今の学生たちが頑張っている部活動を批判するようなことは決してしないでください!!!!
4)部活動とは
突然ですが、質問させてください!!
部活動で何を学びましたか?
協調性、忍耐力、社会性、その部活の専門スキル、、
このあたりでしょうか??
ぼくは部活を辞めてしまって、体力や専門スキルはかなり落ちてしまいましたが、当時に学んだ人格形成面では、今も活かせていると思っています!
学習指導要領ではこう書かれています。
* * * * * * *
生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感 の涵養等に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際,地域や学校の実態に応じ,地域の人々の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連 携などの運営上の工夫を行うようにすること。
* * * * * * *
んーーーー、
簡単に説明すると、
生徒が自主的に参加することは大前提!
その中で工夫してよりよい活動にしなさい!
こんな感じでしょうか。(簡単すぎだけど、お許しください)
5)部活動生活
ぼくはいわゆる「部活ばか」でした。
小学3年生の時に、兄がしているからってだけで始めたものを大学2回生まで続けました。
特に高校の3年間は、過酷なものでした。
毎日朝6時には家を出て22時過ぎに帰ってくる。食事面だけではなくて生活リズムですら部活のために過ごし、少しでもいいパフォーマンスができるようにと常に考えていました。
しかし、今振り返ってみると、思い出は部活動のことばかりです。
(部活しかしてなかったんだから当たり前かも)
一番に思い出すのは試合のコートに立つ瞬間の高揚感、あれに変わるものはないんじゃないかというぐらい鮮明に覚えています。あれを味わってしまってはどんなにしんどい練習であっても、頑張れてしまう。まるでドラックのようなものかもしれません。
あと、チームメイトとの思い出。一緒に青春を過ごした仲間との思い出はかなり強いです。修学旅行とかの学校行事ですら、どのシーンを思い出しても部活の仲間が出てきます。
話し出したらきりがないのでこれくらいにしておきます。
6)本の紹介
前振りが長くなってしまいましたが、本の紹介に入ります。
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作者は
たかが部活、されど部活
と述べています。
たかが部活のために生徒の生命や教員の生活を犠牲にしてはいけない!
されど部活、したいことに打ち込める幸せを味わうことができる!
ということです。
ここで
自主性の魅力と魔力
について触れておきたいと思います。
自主性、、
響きはものすごいいいですよね。
しかし、この自主性が引き起こす問題があるのはご存知でしょうか?
◆教員の勤務実態
中学校の運動部顧問の月あたりの平均時間外勤務時間は
89時間56分
平均で過労死ラインの80時間を超えてしまっています。
そりゃ、「ブラック部活」と呼ばれるわけですね、、
ちょっと待って、部活は自主的な活動なんだから、そんなにしなくてもいいんじゃないの?
と思った方もいらっしゃるかと思います。
実際、これまで文部科学省から「休みを作りましょう」とか「活動時間を減らそう」とか色々な案が提言されてきました。しかし、浸透しなかったのです。
なぜなら、「自主的な課外活動」だから!!
自主的な活動だからこそ、外部からの規制が及びにくいわけなんですよ。。。。
だって、好きでやっていることを規制するわけにはいかないでしょ。テレビゲームとかならまだしも、運動や文化を親しんでいるんだから。
部活動には自主的という魔力が働いている
ということです。
また、自主的に頑張っている顧問の方々がいる“せい”でやりたくない人もしないといけないという問題点も上がっています。
◆自主的って悪いものなの?
いやいや、自主性は大切でいいものですよ。と強く言いたい。
はじめに質問させていただいた部活動で得られたもののほとんどは自主的な活動だからこそ得られたものです。
確かに、辞めたい、違うスポーツがしたい、と思っていた時期もありました。
練習もそれはそれは、しんどかったです。辛かったです。
しかし、チームの目標を達成するためには練習をしないといけないということはわかっていました。
そして何よりも、自主的に取り組んでいました。誰かにバスケをやりなさい!と言われたことは一度もありません。
好きで楽しんでやっていることだけが自主的ではないんですね。
自主的にやりなさい!といってしまっては
自主的にしてるとは呼べない
時には嫌だと思っていても目標を達成するために困難なことに立ち向かうことも自主的な活動になるのです。
好きで入った部活だからこそ、継続して3年間打ち込み、専門性を深めることができる。
その部活がしたい生徒が集まっているからこそ、よりよい組織にしようと協調性や社会性を身につけることができる。
部活動と自主性は切っても切れない関係にあるわけなんです!
自主的に頑張っている顧問の方々がいる“おかげ”で、したいことに打ち込める生徒がいるという魅力があります。
7)最後に
気がつけば、長く語ってしまいました。
(熱意だけでも伝わっていると嬉しいです)
熱くなりすぎて、本の紹介なのか怪しい文章になってしまいました。笑
ごめんなさい。本当に。
しかも、自分の意見のように言いましたが、ほとんどこの本に書いている事ばかりです。笑
ぼくが読書が好きになった理由も少しは伝わりましたか?
今回紹介したのはこの本のほんの一部です。
他にも
・なぜ部活は成立しているのか。
・いつ始まったのか、どのようにして拡大してきたのか。
・戦時中や戦後の部活動。
についても書かれています!
是非興味がある方、読んでみてください。
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そして一緒に部活のこれからを話しましょう。
8)おまけ
SNSで部活動批判している方が多く、目にすることがよくあります。
確か部活動がメインになってしまって勉強が疎かになってしまっては本末転倒で、おっしゃっていることはよくわかります。
しかし、頭ごなしに否定することはして欲しくないです。
甲子園で必死にプレーしている選手たちや吹奏楽のコンクールのテレビを見た時、泣いてしまうくらい感動します。年下なんて思えないし、人として尊敬します。
人が頑張っている姿っていうのは、感銘を受けるものです。
部活動の問題点はたくさんありますが、無くそう!とするのは違います。
問題点を改善していって、生徒にとっても社会にとってもよりよい活動にしていくのが大人の役割であって、したいことに没頭できる生徒を応援してあげられるような環境を作り上げて行きたいとぼくは考えています。
いかがだったでしょうか?
なかなか難しい問題です。
一番に思い出すのは試合のコートに立つ瞬間の高揚感、あれに変わるものはないんじゃないかというぐらい鮮明に覚えています。あれを味わってしまってはどんなにしんどい練習であっても、頑張れてしまう。まるでドラッグのようなものかもしれません。
橋本さんとこの投稿で打ち合わせているときに、
まるでドラックのようなもの
という表現を使うのはどうなのだろう?という話が上がりました。
本当に部活動を頑張って来られた橋本さんだからこそ出てきた表現で、言い得て妙だと思いましたので、そのまま掲載させていただきました。
部活動には自主的という魔力が働いている
という表現もありました。
私も教員として魔力に取り憑かれて、やらせすぎて親数名から学校に乗り込まれた経験があります。
一方で、その魔力に取り憑かれるように、エースが奇跡のように点をとり、ジャイアントキリングを演じたこともあります。
部活が大好きだからこそ、部活の意味を整理された橋本さん。あなたもこの機会にぜひこの本をお手にとって考えてみてはいかがでしょうか?
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